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私のオススメ授業紹介:持続可能な開発のためのコンサベーション(清水 悠貴さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。

今回は清水 悠貴(しみず ゆうき)さんのオススメ授業をご紹介します。

皆さん、こんにちは。現在オーストラリアに留学中の清水悠貴です。今回は僕のオススメ授業紹介第2弾として、「持続可能な開発のためのコンサベーション」を紹介します!

清水 悠貴さん(留学先にて)

科目情報

SUS311 持続可能な開発のためのコンサベーション
教員:名取 洋司 准教授
単位数:4単位(2024年より変更)

選んだ理由

小さい頃から自然を通したアクティビティに参加することが非常に好きで、環境問題およびサステナビリティに関して興味がありました。一年次で履修した「環境科学」の授業をきっかけに、より保全活動や持続可能な発展に関して興味を持つようになりました。地球環境に対して負荷をかけないような発展が近年のグローバルイシューとなる中、この授業を通して「保全とは、持続可能な発展とは何なのか」という点について理解を深めたいと思い、履修しました。

この授業のオススメポイント

企業は具体的に何をしている?

企業が公表しているサステナビリティレポートや環境報告書を読み、持続可能な発展に対して具体的にどのような戦略を取っているかを調べる課題がありました。

講義形式の授業で保全や持続可能な発展に関連する重要な概念を学習することも非常に興味深かったですが、社会人になった際に保全や持続可能な発展を意識しながら事業計画を立てることにも興味があったので、現在企業が具体的にどのような取り組みを行っているのか調べることは非常に楽しかったです。

私は大手鉄道会社について調査し、炭素価格や、ディーゼルハイブリッド車両(ディーゼルと電気の両方で走る列車)の導入に取り組んでいることを知りました。企業が具体的なビジョンを持っていることに驚きを感じたと同時に、自分自身が将来このような事業にも関われるかもしれないというイメージを抱くきっかけにもなりました。

学術的なことだけでなく、より実践的なものを、これまでに学習したことを基に分析していくような課題があることもこの授業の醍醐味の一つだと感じました!

日本の里山を世界の視点から

皆さんは「里山」という言葉をご存知でしょうか。僕は中学の社会科の授業で「人間が手入れする山」と習ったのを最後に、知識がアップデートされていませんでした。授業内で改めて「里山とは何か」を名取先生に教わり、とても細かく定義付けされていることに驚きました。

そして授業外の活動として、本学にて開催された「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)」の定例会合での書記を担当しました。

この会合の中では、日本だけではなく世界の里山のケーススタディを基に、生物多様性をどうしたら回復?保全できるのか、里山は生態系の保全だけではなく、周辺地域の発展にどのように貢献できるのかなどが話し合われました。世界中から集まったIPSIのメンバーの方々のディスカッションから、里山に関する新たな知見を得られました。私が中学校で習った日本の里山は世界にもあること、そして世界中のいろいろな国の方々の里山に対する視点についても知ることができたのは非常に良い経験でした!

IPSI集合写真(写真提供:名取 洋司 准教授)
IPSI集合写真(写真提供:名取 洋司 准教授)

この授業をおすすめしたい人

環境科学に興味がある人におすすめしたいです!もちろん世界中の保全や持続可能性のケーススタディについて学ぶこともできますが、日本も世界の中の一つの国として、日本のケーススタディを世界の視点から見つめるという経験は、この授業の醍醐味だと思います!

名取 洋司先生からのメッセージ

この科目は、日本国内や海外でコンサベーションに携わる人材を育成したくて、私のNGOでの経験を基に作りました。実践的な内容が多い科目です。2024年度からは、環境保全に有効なスキルであるGISの内容を加えて、4単位のSUS311に進化しています。