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私のオススメ授業紹介:流通論(柳別府 琴音さん)

国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。

また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。

この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。

今回は柳別府 琴音(やなぎべっぷ ことね)さんのオススメ授業第3弾をご紹介します。

こんにちは!秋からスイスに留学予定の柳別府 琴音です。最後の授業紹介となる今回は、Marketing Channel Strategy(流通論)を紹介します。

柳別府 琴音さん
柳別府 琴音さん

科目情報

  • ECN308 Marketing Channel Strategy
  • 教員:隈本 純 客員教授
  • 単位数:3単位

履修した動機

コース名を一目見たとき、「Channel(流通)」について何も知らないなあと問題意識を持ちました。ビジネスにおいて、消費者と生産者を結ぶ大事な「流通」について、自分の頭の中でイメージできる情報がほとんどなかったため、しっかり学びたいと思い履修しました。また、プレゼンテーションが評価要素として組み込まれていたので、表面的な知識だけでなく、講義から実践例を考えるいい機会だと思いました。

すぐに質問ができる環境でクラスメイトと学びを深められる

教授は優しく丁寧に、実例も豊富に紹介しつつ、難しい専門用語も理解しやすいように講義を行ってくださいました。気になること、もっと聞きたいこと、不明瞭なところがあると、すぐに質問ができる環境もありがたかったです。一緒に授業を受けているクラスメイトとも、互いに教え合ったり、考えを共有したりでき、学びを追求しやすい雰囲気で、とても居心地が良かったです。

取り組んだ課題

与えられた課題の一つに、新しい流通の戦略を考えるグループプレゼンテーションがありました。準備の段階で、内容の構成?制限?データ?条件などについて、突き詰めなければならない点が多くありましたが、メンバー全員が明確なビジョンを共有できるよう、授業内では教授にたくさん質問をし、グループのメンバーでも夜遅くまでディスカッションを重ねました。ディスカッションの中で、誰が、どこで、いつ、誰に向けてどのように売るのか、というマーケティングで学んだことを反映し、自分たちの作るマーケティングチャネル(流通経路)の提案の妥当性が明確になるように取り組みました。プレゼンテーションを作り上げていくことは、大変でしたがとても楽しかったです。どんな顧客層がこの商品を好むか、サービスの需要と供給をマッチさせられるのはどの標的顧客層か、コストを抑えつつ利益を上げるにはどうすればいいのかなど、自分たちの想像力や理想と、現実の制約をすり合わせていく過程が難しかったですが、プレゼンテーション後には達成感がありました。

発表したもの
プレゼンテーションスライドの一部

分野を横断して幅広く学ぶ必要性

流通経路は、生産者、卸売業者、小売業者、消費者を繋げ、ビジネス効率を上げ、顧客の満足度を高める役割を果たします。しかし、利益や効率だけを求めて流通経路を作ることは、環境問題や労働者問題を悪化させてしまうと思います。2024年問題など、物流に関しての問題は現在も解決されておらず、健全で持続可能な流通ビジネスを展開するために、環境学、人権法など、分野を横断してさまざまな視点から考察する必要があることに改めて気がつきました。幅広く学び、自分自身も成長していきたいと思いました。

流通を知ると、商品やサービスの裏側を想像できるようになる!

この授業では、流通だけでなく、マーケティングの基礎も合わせて学ぶことができるため、流通を形成する複数の構成員の視点から、より統合的かつ多様に、効果的なビジネスの戦略を考えるいい機会になると思います。流通を知ると、商品やサービスの裏側を想像できるようになり、価格設定の理由が予想できたり、広告のターゲットを当てられたり、とても面白いのでおすすめです!ぜひ履修してみてください!

隈本先生からのメッセージ

この科目は流通の基礎概念を理解し、それらを応用できるようになることを学習目標に掲げ、3部から成ります。まず、マーケティングや流通を初めて学ぶ人も履修されますので、初学者でもすんなりと理解できるように(既学者にとっては復習して再確認できるように)、マーケティング概念やプロセス、そこでの流通の位置づけや機能について学ぶことから始めます。次に、流通チャネルの設計と管理という、この科目のコアな授業内容について詳しく学び、最後は小グループでのケース分析とプレゼンテーション、個人課題の発表、学外での実地調査あるいはゲストスピーカーなど、この科目で学んだことを応用する実践的課題に取り組みます。

柳別府さんがご紹介してくれたように、この科目ではクラス内の対話(dialogue)を大切にします。私はトピックについて具体的な企業やブランドの事例を示しながら、授業中に多くの問いかけをします。皆で意見を出し合い、議論することで多面的な理解を深めていくことがねらいです。マーケティングや流通に興味のあるAIU生やAIUを目指している受験生の皆さん、一緒に流通を学びませんか。